今日は、朝から大変でした。 朝、牛舎に行き、牛たちを起こしていたら、一頭だけ不自然な格好で寝ているやつがいるではないですか!!体が完全に横を向き、頭は間仕切りの下に挟まっている状態・・体の下には、血溜まりができ、”もうこれは、だめだ・・”
 昨日、札幌の牛が、分娩の途中、子宮大動脈が切れて、死んだという話を聞いたばかり(この牛は、エクセレントだったし、子牛の頃は、日高で共進会に出陳していた思い出の牛。)、それに続いて、日高でまた事故で牛が死ぬなんて、不幸は連鎖するものなのか(去年は、3頭も続いた。)
 間仕切りから外してやろうと、頭に手をやるとこいつのまぶたがパチリと動いた!! ”こいつ、生きてる!!”すわ!!大急ぎで、間仕切りから外してやると(牛って、一方向から外そうとしないことが多いので、ちょっと角度を変えてやると簡単に外れることが多いのです。頭は重いですけど。 それに牛とか羊とかはまって動けなくなると必ず前にしか動かないのです。後ろに下がれば簡単に外れるのに・・・)大きく息を吸って、頭を上に上げた! 体は全身汗だらけ、痙攣もしているので、今すぐ立ち上がれそうも無いけれど、とにかく、息はしている。大丈夫そうだ!!
 けど、この血はいったいどこから来たの??  鼻に血の跡はない、ひどいのは右前肢部分だが、肢を巻き込んでしまってよくわからん。 落ち着くまで、このままにしておき、そのあと獣医先生を呼んで、治療してもらうことにした。
 とにかく、怖いのがガスが胃に溜まってしまうこと。 死んでしまうこともあるので、注意しなければならない。 あと、出血しているのだから、肢に大きなけがをしていれば、消炎剤と抗生剤を注射してもらわないといけない。
 嬉しいことに、獣医先生は、電話して10分もしない距離にいるから事故のときでも安心。 今回も早朝にもかかわらず、すぐに着てくれました。
 状態は、安定しているようなので、消炎剤と抗生剤を注射、午前中、起立できなければ再度連絡と言うことになり、朝はこのまま安静に。
 9時に来て見ると、もう立っており、餌を与えると完食!!
ただ、肢の擦過傷はひどく、一部はえぐれているような状態。感染症を防ぐため、イソジンで消毒、抗生剤を傷口に塗りこむ。 でも明日になれば、丸太みたいに腫れるに違いない。
 でも、命にかかわるようではないので、一安心。 これも、昨日オジロワシを見たおかげかな(吉兆ですから)、去年だったら、死んでるに違いない。 歩けるうちに、独房に移動、しばらくは安静です。