共進会が無事に終わりました。 結果は、1部、2部とも4席と残念な結果となってしまいました。(もちろん、4席でも、充分良い結果では、あるのですが) 今年は、全道共進会へ、出陳することはできなくなりました。 これで今年の日高の共進会シーズンは終了です。 再来週、札幌牛舎が、道央酪農祭に出陳するので、是非とも上位に入賞し、全道共進会に出れようになってもらいたいです。
 これとは、別に残念なことが昨日ありました。1頭の牛が廃用されました。 今まで無かったような理由による廃用だったので、自分の力の無さを実感しました。
 この牛、エマは、人を襲う悪癖があったのです。 それもかなり危険なレベルで・・・ 昨年、6ヶ月令の頃、日高にやってきたのですが、その頃から学生に突っかかっていく癖はあったのです。 もちろん、突っかかる程度であれば、ほとんどの牛は遊び半分でやると思います。 けれど、エマは違いました。ある日多分、偶然だと思うのですが、何かをきっかけにしてエマが興奮してしまい学生をひっくり返して馬乗りになって攻撃を始めたのです。
 一度、なめられてしまうと体重数百キロがわがままな行動をするようになります。 そして、その後人間がいう事をきかせようとすると攻撃するようになったのです。 何度が再調教も試みましたが、学生を狙って攻撃するようにもなり、このまま育てるにはあまりに危険だという事で残念ながら廃用と決定したのです。
 馬の馴致、調教で有名なロバート ミラーの講習会で、こんな質問をしたことがあります。 ”もし、馴致、調教で失敗したら、どうすればよいか”と 返答は、”馬は、記憶の良い動物である、だから間違って記憶したことだと言って記憶をなくすことはできない。 だから、なぜ、それが間違ったことなのか、理解させる必要がある。 それは、難しい。”
 ”できなかったら?” ”その後は、あなたが考えなさい。”
 人間を受け入れることができない家畜は、やはり飼養できない。これは、絶対のルールでは、無いでしょうか・・・