今日、この職場で働き始めてから16年間連れ添ったポニーを売りに出しました。
昭和生まれの馬達なので、今年、22歳いい歳です。 入学してくる学生の年齢より高いのですから、考え深いものがあります。
 一頭は、乗馬用に調教したハクニーポニー、もう一頭は、馬車用に調教したウェルシュポニーです。 ハクニーは、性格が気難しく、一時、売りに出そうとしましたが、その美しさに引かれ、反対して調教して乗れるようにした馬でした。 まだ、私が馬に乗り始めたばかりだったので、乗馬クラブのインストラクターの方にお願いして、調教してもらい、10数年間楽しく乗せてもらいました。 けれど、年齢を重ねると馬体が小さいこともあり、乗れなくなり、ここ最近は、かなり衰えがはっきりとしてきておりました。 もう1頭のウェルシュは、始めて、馬車用に私が調教した馬で、あちこちのイベントに連れて行った思い出の馬です。 おとなしく、誰を乗せても嫌な顔せずもくもくと馬車を引いていました。 けれど、このポニーも、病気に罹ってから、衰えがはっきりとし、さすがにもう馬車は無理でした。
 出来れば、最後までここで居させてやりたかったのですが、和牛の規模拡大のため、どうしても馬房を空けなければならず、といって、若い牝馬を出して、使えなくなった馬を残すわけにもいきません。 そこは、馬とて経済動物です。 この2頭を選択する他ありませんでした。
 午前中に、トラックが来て、馬を乗せる時、何の抵抗も無しにトラック荷台に乗るのには、胸が締め付けられる気持ちでした。きっと、彼らは”またどこかイベントに行くんだな”と思っているのでしょう・・・でも現実は、もっとつらいもの・・・
 家畜商からもらった代金は、5万円でした。 
まだ、3歳のあし毛のポニーもいます。これを馬車用に調教しようかなと考えています。