先月から分娩が続いておりますが、今回も又もや、異常分娩・・・
2週間の早産、それだけなら、問題ないのですが、(問題がないわけではないですが・・)色々な合併症を伴なっていて、一時はかなり焦りました。
 始まりは、2週間前なのに乳房が急に張り始めたこと。もともと、この系統は、双子が多かったので、”今回は、双子かな??”なんて考えていたのですが、他の牛を搾乳をしていたら、いきなりその牛が痙攣を始め、”え!!どうしたの??”と見に行くと、陰部から、尿とも羊水ともつかない液体を排出。”え、破水??”
でも、尻尾を上げないし、陣痛も無いみたい???産道自体もそれほど落ちてないし、でも”これって、何か変!”
 ということで、獣医先生に連絡、往診してもらいますと、破水して、もう直接子牛に触れるということ。でも、どうも陣痛が弱い。そこで、低カルシウムを疑って。カルシウムを点滴、その後、3時間待つも、陣痛らしい陣痛はなし。
 再び、獣医先生に往診してもらって、子牛を出すことに。
 産道も広がっていないので、助産器で引っ張り出すことになりました。分娩自体は、なんとも無かったのですが、子牛は、おなかに覆水がたまり、眼圧が高かったのか、目が幾分出目金の様、生きて出てきたのすが、呼吸がうまく出来ず、そもまま死亡・・。でも、問題はこれから。
 母牛の容態が良くない。
 翌日、体温が8度5分、分娩した後にしては、幾分低い、餌も全く言ってよいほど食べない、水だけは飲む。なにより、おかしいのは、ずっと立っている??体が固い。筋肉が硬直している感じがする。
 再び、獣医先生に往診をお願い。 胃は、少しだけ動いている、低カルかな思ったが、胎盤(後産)の状態が悪い、陰部、目が赤く充血しているなどから、産褥性の蹄葉炎(アシドーシス)と判断、牛に、重曹と、抗生剤の点滴をすることになりました。その後は、容態の安定しております。 
 馬が産褥性の蹄葉炎なるのは、知っておりますが、まさか牛でなるとは。
問題の始まりは、多分ですが、胎盤が何らかの細菌感染症を患い、その後アシドーシスとなったのだと思います。(馬が後産停滞をすると、産褥性の蹄葉炎になりやすい)
 比較的は、対応が早かったので、今後容態が急変しなければ大丈夫だと思います。ただ、子宮のダメージが大きい様なので、今後の繁殖が心配。 
[ 横臥して反芻するジュリアン
あと、3匹めのアライグマが捕まりました。 残すは、父親のみ!!