先週、学生の一人が馬に足を踏まれました。  骨折はせず、挫傷ですんでよかったです。(踏まれた足が、左足なのが不思議?? 引き馬は、左側に立つのだから、普通踏まれるのは右足だろ・・・・)
 その前も、学生が牛に足を踏まれて、悶えていました。 男子学生は、特に牛の扱いで無理をしがちなので注意が必要です。
 本場の牛達には、皆首輪がついていて、それをチェーンで馬栓棒に繋いでいるのですが、その首輪を学生は良く力任せに引っ張るのです。
 まず、起こるのがこの状況。 牛がバーンクリーナーの溝を怖がって動かなくなった時、首輪を引っ張る。 最終的に牛は、ジャンプすることになるのだが、600〜800kgもある牛がジャンプすれば、人間はまず、一緒に引っ張られる。 結果、転んだり、足を踏まれたりする。
 次の状況。 牛が走り出して、止めようとする場合、牛の首輪だけを持って止めようとする。結果、引きずられて、転んだり、踏まれたりする・・・
 最初の状況だと怖がっているのは、溝なのだから、牧草を引いて溝をわからなくしてやるか、板で溝を覆ってやるか、牛が納得するまで待つかのどれかを選択するほうが、牛も人間も怪我をしなくてすむ。
 牛の目は、横に付いているので、遠近感がつかみにくいのです。だから、ちょっとした溝でも、棒でも大きく、深く見えるので、その点を理解してやれば、旨く扱うことができます。 無理に引っ張ることは、良い方法ではありません。
 次の状況では、大きな動物に走られれば、止めることはできないことを人間が理解すること必要です。 どうにかできると思うと事故につながります。 牛を走らせないこれが原則。 で走りそうになったら、どうするか、首を曲げて進行方向の力を分散する。12ヶ月以下の牛なら、耳を持ったりすればこの方法で倒せます。(カウボーイの方法なんですが、スティアー・レスリングといって、走っている馬から飛び降りて、牛を捕まえる競技で使っています。 一発で止めますよ!! 牛にはかなり危険です!!) 
 とにかく、牛は、興奮させたり、走らせてすれば、制御不可能だということ。 
 実習している頃、150頭の牛を、放牧地からパドックに誘導しようとして、入り口に追い込んでいたら、大きな犬がその先頭の牛を威嚇して吠えて、150頭がいっせいに逆走してきた事があります。(これこそ本当のスタンピート!!)もう、こうなったら、人間は一目散に逃げるしかありません・・・ 全部の牛を集めるのに更に2時間を要しました・・
 興奮した牛は危険な生き物です。 興奮しなければ良い相棒です。