馬の競技が終わって無事に帰ってきました。 私が所属しているチームが、全日本競技会にて1番になり、日本一になりました。 
 で何の競技か説明しておりませんでした。エンデュランス競技という馬の長距離耐久競技でして、1日で120kmの舗装、未舗装、山のなか、川のなか、を一頭一人で走りきるものです。 問題は、生き物相手なので、無理をさせると虐待とも受け取られかねないので、20〜40kmに1回、獣医師による検査があり、その検査に合格しその後30分間休憩した後にしか、次にレグに進めないルールになっています。 感覚とすれば、車のラリーに近いかもしれません。
 私は、たまにライダー(騎手)をすることもありますが、今回は、クルーとして参加です。
 クルーの仕事は、レグごとの帰ってくる馬をいかに早く獣医関門の検査基準(心拍数、歩様、脱水状態など)まで元に戻すかと、上位に入賞すると次の日に行われるベストコンディション賞に向けて馬を回復させるのが仕事です。 これもラリーや車の耐久レースのピットクルーと同じかもしれません。
 レグに入ってきた馬を早く出せることできれば(制限時間は、30分以内)それだけ、早く競技に復帰することできます。(つまり10分遅れてきたとしても、先にゴールした馬が心拍を下げることに20分かけ、後にゴールした馬が5分しか掛からなければ、後にゴールした馬が先に出発できるのです。)もし失敗するとそこで失権となり、競技終了です。
 心拍数(疲労が大きかったり、体温が高いと下がりにくい)を下げるためには、体を冷却すればよいわけですが、血管が表面に近くなければその効果は低いのです。また筋肉を過度に冷却してしまうと破行の原因にもなります。 だから基本的には、首、内腿(陰部)周辺を氷水で冷却します。また腱等も冷却し、疲労を回復させます。 筋肉は、暖かいタオルや馬服きせて冷まさせないようにし、マッサージもして、筋肉の疲労を回復させます。
 私のチームは1頭に馬に6人ものクルーと人材が豊富なので、冷却しながら筋肉のマッサージ(しかも両側同時にできます!!)もできるので、馬を回復させるのは早いのです。
 騎手が馬に負担の掛からないような走行をしてくれるので(足場が悪かったり、きつい下り上りは馬から降りて一緒に走る!!)最後になっても馬のスピードは落ちず、(最終レグの平均スピードが一番速かった)120kmを8時間ほどでゴールしました。
 さぁ一位でゴールすると待っているのは、次の日のベストコンディション賞!! これは、クルーの闘いです。 次の日の午前9時までにいかに馬を元の状態に戻すか(120kmを90kgの負担重量(人間と鞍など)を背負って走ってきたのですから、疲労は・・・・・)一晩寝ないで、いろいろとするのです。 その話はまた次回。