また、値上がりの報道です。 何が値上がりしたかと言いますと、スープカレーです。 カレーに入っている骨付きチキンがここ一年で倍近く値上がりしたそうです。 もちろん、昨年アメリカで鳥インフルエンザが発生したことによる輸入禁止の影響もあるでしょうが、やはり鳥の飼料の値上がりが原因の一つなのは、明らかです。 牛の飼料も上がりっ放し!!!
 とうとうフスマまでも値上がりです。 これすべて、バイオエネルギーの影響と言ってもよいのではないでしょうか。
 大体、地球の耕作地は、もう限界なのに、みんなとうもろこしを作ろうとすれば、他の穀類が少なくなる。それに畑を作ろうとすれば、アマゾンなど熱帯雨林焼畑で開墾することになる。 これじゃ、地球温暖化は防止できないでしょう???
 さて、バイオ燃料を作るには、コーンを収穫しますが、それにはトラクター、コンバインが必要です。 例えば、現在牧草の二番草を収穫していますが、一日に使う燃料は70リットル以上です。(広さ8ヘクタールほど、収穫するのに乾かす必要が2日あるので、合計140リットルは必要) その後コーンを蒸煮して、アルコール発酵させ蒸留精製して、バイオ燃料が出来上がります。 
 そうなんです!!バイオ燃料作るのには、燃料を必要とするということ、結構効率が悪いのです。
 もう一つが、食べれる作物を燃料に変換させる点。 現在、食料が足りなくなってきているのに、それを燃料にするのはどうでなんでしょうか?メキシコでは、実際にとうもろこしが(トルティーヤは、とうもろこしの粉からできている)高騰し、デモが起きています。
 もちろん、それに対応する技術が無いわけありません。 コーン以外に現在注目されているは、”スイッチグラス”というイネ科の雑草のような草。これ1トンで400リットルの燃料が作れ、エタノールの産出エネルギーのバランスがコーンの20倍だそうです。 しかも北米など緯度の高い地域でも作れるスグレモノ。(繊維の利用なので、人間が食べれる作物でもない)まだ、実験段階ですが、期待できる作物です。
 忘れてました!! エタノールを取り出した後のコーン。実は、牛の餌になるのです。DDGSというのですが、高たんぱく、高脂肪、高繊維で餌としての価値は非常に高いものなのだそうです。(CP28〜36%、NEL1.0Mcal/lb ADF17〜24 NDF38〜44)
 来年は、ブラジルなの他の国では、コーンの作付けは減って、大豆など他の穀類が増えるそうです。(つまり、コーンより値段が良くなってきたからですが、今後どうなるかは、市場の価格次第ということです。)
 飼料の値上げは、いろいろなことが絡み合っているので、これから値が下がることはなさそうです。