ホルのサリーが無事、昨日雌の子牛を産みました。 蹄に潰瘍のため、分娩前10日間動かすことができなかったので、無事に出産できるか心配だったのですが、とても安産でかわいい足に長い雌を生んでくれました。 が、しかし、動かせなかったの悪かったのでしょうか、乳の状態があまり良くなく、早速乳房炎治療となりました。 熱発もなく、食欲もありますので、大きな問題にはなっておりません。 このまま、無事に治ってくれるのを祈るばかりです。
 今回、サリーには、今までに無い方法で、乾乳の管理をしております。
普通、乾乳末期の牛には、カルシウムを制限するのですが、サリーには、必要量を給与を続け、さらに、オリゴ糖を給与することにより、分娩後の血中カルシウム量の低下を防止させる方法をとりました。
 サリーは、今回4産目で、1万4千kgを越える乳を出している牛ですから、条件的には、低カルになりやすいはずなのですが、今のところ分娩後の乾物摂取量は、とても高いです。(蹄が痛いはずなのに、餌になるとちゃんと立つ。) カルシウムを乾乳末期中に給与するのは、今までの経験上、不安でしたが、オリゴ糖(実際にはDFA?です)との併用利用で、分娩後の低カルを制限給与するよりもより良い結果を得られるようです。このあたりのことは、ちょっとややこしいのですが、ビタミンD受容体が低下した腸内(つまり低カルの状態)に、バイパスされたオリゴ糖中のDFA?が受容体の代わりに血中のカルシウム濃度を上げるそうです。 もちろん立った一頭の結果だけで判断してはいけませんが。これから使えそうな技術です。