蹄底潰瘍の話。 サリーと言う牛は、前回の泌乳期から蹄病に罹っております。乳量も出る牛なので、最初は、餌が原因のアシトージスから来る潰瘍だと思っていましたが、ちょっと違うと疑っています。(多分ですが・・・)
 潰瘍ができる原因のひとつは、蹄骨が、真皮を圧することから発症することです。(もちろん、ルーメンアシドージスが一番の原因かもしれません。)
 本来、蹄骨の後ろの部分は、真皮に接触せず空間があり、そこで牛の圧力を屈腱ともに吸収している訳ですが、サリーは、つなぎが悪いため、蹄骨が沈み、屈腱も伸び気味なので、真皮が圧され、結果として潰瘍を起こし易い状況にあるのです。 これが第一点、もちろん削蹄をしてもらっているわけですから。ある程度解決できるはずなのですが、更なる問題が、牛床マットなのです。 かなり初期の頃から、ゴム製のマットを導入しているのですが、この初期のマットかなり厚く、柔らかかったのです。 その結果、つなぎが弱い牛なのに更に体も大きく体重も重いため、柔らかく厚いマットのために踵が沈み、蹄骨を押し下げ、真皮を圧迫することになったと思うのです。(あくまでも、予測です・・・)
 現在の蹄の状態も芳しくありません。 もうすぐ分娩なので更に心配。
分娩後、潰瘍部を焼き、蹄に下駄を履かせて、根本的に治療したいと思います。 とにかく今は、無事に分娩してほしいと願うばかり。