次の牧草上げが始まるまでに、何とかけりを付けたいコンクリート床ですか、今日は、コンクリートを流し込む前の最後の作業、鉄筋の結束です。
 ハッカーという道具(説明しにくいのですが、バネが付いているフック状の道具です)で針金を鉄筋に結んでいく作業で20cmごとに鉄筋を結んでいきます。 最初、なかなかコツが解からなかったのですが、学生の一人が大変上手(家で習ったことがあったそうです)で作業は思ったより順調に進み、後は、コンクリートを流すだけとなりました。
 学生と牛の廃用について、話してみました。 いろいろと難しい事項なのですが、酪農が産業のひとつである限り避けては通れません。
 考え方の一つとして話すのが、分数で考える・・・1/1はペット、牧場は1/飼養頭数で考える。 飼っている牛が、他の牛に悪影響を与える可能性がある場合は、廃用する(伝染性の病気を持っているなど)
 もうひとつが天秤で考える・・・・ 牛を評価し、高い評価のものを残す。低いものを廃用する。(乳量、乳成分など遺伝形質、年齢など)
 牧場で飼える頭数には、必ずリミットがあります。(牛舎の大きさ、餌の量など)すべての牛を死ぬまで飼うことなど到底不可能なのです。
 そこで、仕方なく処分する・・・それは酪農家として、とてもとても苦しい選択なのです。 今いる後継者の学生たちも、いずれ家に帰ってその選択をすることになります。 でも、そのときに牛に感謝する心だけは、決してなくして欲しくないと思っています。