春の初めの頃に生まれた子羊が2頭、今日、売られていきました。
この羊達は、夏ごろにラム肉になって、食べられます。
 かわいそうとは思いますが、畜産という産業の中で生きている限りは、 避けては通れない道であります。 
 乳牛でも、肉牛でも寿命を全うさせてやることができれば、それに越したことはありません、けれど、そこには経済性(家畜は常に改良を続けていかなければならない、生産性を考え、コストを計算しなければならない))という事があり、牛では、10歳前後で廃用されます。 学園では、長命性も大切と考えていますので、平均より長く生きるものも少なくありません。 この前まで、昭和生まれの牛がいましたし、今は平成6年生まれが現役でミルクを搾っています。
 ポニーは、もっと年寄りがいまして、昭和60年生まれのシェットランドが元気にがんばっております。(今の学生より年上です!!)それでも、いつかは廃用する時が、必ず来ます。
 ”1頭に愛着を持つな、すべての牛に愛情を注げ” この言葉で自分を納得させるほかありません。
 今年は秋の収穫祭に去年生まれた緬羊を食べる予定です。 この羊、生まれた時、仮死状態で、人工呼吸をして、生き返らせ、その後人口哺乳した思い出のあるもの・・・けれど去勢の雄なので、いつまでも飼うわけには行きません。おいしく食べれるよう広い牧草地でお腹いっぱい草を食べさせています。学生には”家畜には感謝しながら、食べてやるのが愛情の印”と教えます。
 畜産は、厳しい判断をしなければならない時があります。今日はそのことを教えるのに良い機会でした。