台風

北海道を襲った台風の影響は、甚大で、ここ日高でも、牛舎内に水が入った所、牧場に入る農道が崩れ、一時孤立したり、集乳車が入れず、牛乳を廃棄しなくてはならない所が出るなど多くの被害がありました。
 特に清畠周辺は、高波の被害で多くの家屋が浸水し、周辺のJR日高線も線路、鉄橋が大きく破損し、復旧の見込みが立たないほどの損害を受けています。(去年からの被害だけでも、復旧の目途が立たなかったのに、今回の台風の被害でさらに大きな被害を受けたのですから、今後の話し合いは、さらに難しくなるのでしょう…)
 日高農場の被害ですが、耕作のかまぼこ型倉庫のシャッターが全壊、
フリーストール牛舎の屋根の一部が剥がれかけた(そのまま修理できる程度)場内の農道の一部の表土が流された程度で済みました。
 デントコーンも何とか倒れずに済みましたし、築50年近く立つ本牛舎の屋根、経年劣化の目立つフリーストールのカーテンは無事でした。
 場内の計測器では、1時間の最大雨量は48mmを示し、1日の雨量は170mmを越えました。 最大風速17m/s、最大瞬間風速23m/sでした。
 この中で、被害がこれだけで済んだのは、農場が高台にある、防風林に囲まれている等、地理的(環境)にかなり助けて貰っていることが大きいと思います。
 多くの農家が被害を受け、大変な状況の中、今週、市場が開かれました。 今回も先月に引き続き1頭だけの出場です。
 台風の影響も心配しましたが、価格は、高値のまま。
今回出場した牛は、美国桜×安茂勝(297日 318kg)と少し軽めでしたが、期待育種価がBAAAAAだったので、体重の割には、高めの83万円で落札して頂きました。
 下がる、下がると心配しながら、高値安定のの相場ですが、今後はどうなるのでしょうか。
 先月発表された統計では、1年間に廃業する肉牛農家は2500戸、酪農家は、700戸を数えます。 また、酪農家が肉牛を交配する率が30%を超え、特に内地では50%にもなる現状は、将来の不安を駆り立てます。(素牛価格の暴落、乳牛の不足…) 年間繁殖計画も良く考えないといけません