春眠暁を覚えず

 熊本の地震被害も心配ですが、阿蘇周辺は、畜産でも有名な地域、釧路沖地震では、多くの牛が神経質になり、乳量が激減したと報告されています。 牛たちの状態も気になるところです。
 先々週は、日高周辺では、強風が吹き(牧場内の計測で平均18m/s)、広尾などでは、屋根が吹き飛んだ牧場もあったようです。当場職員も、風にあおられた扉に手を挟み、中手骨にヒビが入ってしまいました。ヒビで済んでよかったですが、指なら骨折になっていたところです。(本人は、大変痛がっておりましたので、病院へ直行です。ヒビって痛いんです。) 人員に余裕のない牧場なので、この程度のけがで済んでよかったです。
 災害の多い中、当場の牛たちは、春になってのんびりモードです。
 日差しも柔らかくなり、”春眠暁を覚えず”では、ありませんが、いつ見ても寝ています。 凍っていた地面も、溶けて、柔らかく、そして、日差しで暖かくもなり、牛たちにとって、最高のふとんになっているのでしょう。
(放牧地は、牛の頭数に対して、広めで、しかも、傾斜地になっており、また、下が火山灰土なので、水はけがよく、泥化し難くなっています。)
 だから、発情がとっても見つけやすいんです。 牛に落ち着きがなかったら、それってほとんど発情のしるしですから。 和牛のほとんどは、100日以内で授精しています。昨年度の授精回数は、1.4回を切っています。(発情が来ない和牛は、乳量が多い牛か、母性本能が強い牛で、仔牛を離乳すると2週間ほどで発情が来ます。 )
 問題は、乳牛… 乳量が、40kg以上だと発情はさっぱりで、PGの注射に頼ってしまいます。(イージーブリードは、最終手段です。) 今日も1頭、PG注で発情が来ました。 130日間発情なし、PG,一本で3日後発情です。 さて、何をつけようかな。