hakkou-hidaka2007-06-18



 今週は、2頭分娩予定の牛がいます。 1頭は、乳牛でもう一頭は和牛です。 乳牛のバンナの予定日は、明日で1週間過ぎているのですが、受精卵移植の牛は、普通の牛よりは遅れる事が多いようです。 今回、2産目なので、多少大きくても大丈夫だと思います。(予定より10日近く遅れるようだと、難産が心配なので、注射で陣痛を誘発します。)
 牛の大きな病気のほとんどが分娩前後に発症します。
 低カルシウム症、これがひどくなれば起立不能になり、後産停滞から子宮内膜炎に、難産のストレス、低カルシウム症からの食滞そして第4胃変異へ、乳房炎も壊疽性乳房炎、分娩してから1週間目ぐらいの発症する乳房炎には黄色ブドウ球菌のものが多い・・・これが無事に終わっても乳量が多くなってくれば、ケトージスの心配も出てくるし、発情が来なければ、それも心配し・・・・
 もちろん、大きな病気になる牛は、そんなに多くはありません。 それぞれの病気を防止する対策というものが技術的に確立されつつあるので、それをあらかじめ講じておけば病気の発生率は、低くできます。
 学生は、病気を治すことに関心を良く持ちます。でもそれは獣医さんの仕事です。 我々生産者は、まず予防し、そして酷くなる前に早く発見し軽いうちに対処することです。
 そして生産者が必要なことは、”牛のちょっとした異変を見逃さない観察力を持つ”ということ。 
 少しの変化も見逃さない、これが大切です。